「真理のみ」 (原題 「THE TRUTH IS」)

 

 

~SRI H.W.L.POONJA

崎山綾子翻訳

 

 

 

第10章 空家の盗人 ☆Part2-b

 

(サイト管理者より・・・・画面構成の都合上、章全体を複数ページに分割して掲載します。用語解説は各ページ末に収録)

☆Part1 ☆Part3☆Part4☆Part5

 

 

第10章は全体が長大なので、小見出しごとに☆Part分割したファイルを更に、a,b,c...と細分割して掲載します。

[a][c]

 

 

 

前ページ(Part2-a)からの続き・・・・

 

 

マインド、思考、精神的重荷

 

 

 

 

Q:思考を抑圧するのではなく、認めるべきだと思うのですが。


 

 これはよいことだ。思考を抑圧しないことだ。それが何であろうともそれに直面しなさい。逃げ出すとあなたの臆病と弱味を見せつけることになり、思考はもっと強敵になる。

 今、立って思考を見下ろしなさい。そうするとそれは消え去る。もう逃げ出す必要はない。一つ一つの思考に直面して力をつけるためにヨーガの方法を使いなさい。

 

 

 

Q:私「自身」に近づこうとするのですが、マインドの騒音が私の邪魔をします。


 

 あなたの名前はMatwalli(マトワリ)だ。マトワリは、何か起ころうとも何も気にしないのでこの名前をあげたのだ!マインドがあなたを困らせるのなら、困らせなさい。マインドがあなたを困らせないなら、そのままでいなさい。何の違いがあるかね?

 何が起ころうともただ気にしないこと、何が現れようとも現せなさい。何も現れないのなら誰もあなたの前に座らせないことだ。自分は誰かという質問でさえしないことだ。何にも気にしないことだ。

 

 

 

Q:私は今、前よりも静かです。しかし思考はまだやってきます。それでもそれらはあまり重要ではないという気がしてきました。


 

 思考はあなたがそれについて話すと重要になるのだ。それを口にすると重要になるのだ。さもないと…(くすくす笑い)

 

 

 

Q:(彼女は微笑んで笑い出す)


 

 見てごらん、どんなに簡単に障害が取り除かれるか!あなたの顔を見てごらん。ここにやってきたときと同じ人とは思えない。

 あなたがこれらの問題を扱うのではない。それらは真我によって解決されるのだ。ただ真我に明け渡すと真我があなたの世話をする。真我は全宇宙の面倒を見ている。真我があなたのように正しい道にいる人の世話をしないわけがない。

 

 

 

Q:私は時間、空間、マインドを超えた人に会ったように思います。私はその人を神・真我として認めることができます。その人を私のグルとすべきかどうか助言して下さい。


 

 マインドを超えると違いはなくなる。マインドを超えると豚と人間の間には何の違いもない。区別している思考はマインドだ! ある人が他の人より優れているというのはマインドだ。

 あなたは「彼はマインド、時間、空間を超えている」という。それならどのようにして彼を追跡するのかね? あなたがマインド、時間、空間を超えたとき、彼を見つけることができる。そうするとこのマインドを超えた二人が空間で出会うのだ。(笑い)

 

 

 

Q:あなたはかつて、「最もすばらしい観念でもそれは観念にしかすぎない」といいました。言葉を理解しなければならない本当の理由があるのですか? 言葉は私をトラブルに巻き込むだけのように思えます。


 

 理解しようと努力する必要もないし、理解する必要もない。理解するものは何でも観念でしかない。理解したこと、又は理解するであろうことは観念にすぎない。あなたのまわりに見るものはすべてあなたの観念にすぎない。マインドの観念が強くなりすぎると、それが実在するかのように見えるのだ。

 観念なしでは何も認識することはできない。あなたが見る全てのものは以前にあなたの記憶にとどめられたものだ。夢の中であなたにかぶりつく夢のタイガーのようなものだ。あなたはそれを非常に恐れているので「お前は夢のタイガーだ、完全に精神的概念にすぎない、私は恐れないぞ」とは言えない。

 夢のタイガーは夢の中で強暴であるのと同じように、目覚めの状態で森の中にいるタイガーも強暴だ。

 

 

   このように全てが実在しているように見える。
   見る、触る、味見をする、聞く、嗅ぐ、
   全てのことが実在しているかのように見える。
   しかし、現実にはそうではない。
   それらは全て観念だ。
 
   

   あなたが目を覚ますと、これらの夢、これらの観念を取り除くことができる。

 

   唯一そのとき、全て観念にすぎなかったと言うことができる。
   幾世に渡ってこの目覚めの夢に密着し続けて、
   今この夢は実在していると信じる位になってしまった。
   しかし、眠りの状態にいるときは何もない。
   これを目覚めの状態でも経験することができる。
   目覚めの状態にいる間は眠り続け、
   他の人が眠っている間は目覚めていなさい。

 

   目覚めの状態にいるときは欲望に眠りなさい。
   他人が真我に眠っているとき、あなた自身の真我に目覚めていなさい。
   そうすると全てが観念だと分かる。
   そこに永遠なるあなたの本質を見つけることができる。
   それは、目覚めでも夢見でも眠りでもない。

 

   目覚めの状態のすべてが夢の状態と同じようにただの観念だ。
   あなたがこれを知ったなら、「私は全く新しい環境の中でものを見ている」と気づく。
   そして、誰がいつも目覚めていて誰が決して眠らないかを知ることになる。
 

   どのようにこれを見つけるか、ヒントをあげよう。
   他の全ての観念の基盤となる観念を見つけなさい、
   「私」を見つけなさい。

 

 

 

 

次ページ(Part2-c)に続く

 

 

 

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