「真理のみ」 (原題 「THE TRUTH IS」)
~SRI H.W.L.POONJA
崎山綾子翻訳
第10章 空家の盗人 ☆Part3
(サイト管理者より・・・・画面構成の都合上、章全体を複数ページに分割して掲載します。用語解説は各ページ末に収録)
前ページ(Part2)からの続き・・・・
執着と過去
平和でない唯一の理由は、
真我以外の何かに関わっているからだ。
あなた「自身」よりも他の何かに執着しているからだ。
真我以外の美しさは肉体が着ている美しいドレスのようなものだ。
これらのものに執着することは死体と一緒に墓場で生活しているようなものだ。
マインドと交際して生活することは墓場にいるようなものだ。
しかし、あなたが真我探求するとき、あなたは「自由」だ。
この「自由」への疑いは束縛にしがみついていることだ。
全ての人が仏陀だ。あなたは仏陀のように執着を断たなければならない!!
あなたは放棄しなければならない。
さもないと、この執着のためにサンサーラの中で、
あなた自身罠に掛かったまま死んで行く。
執着は悪魔だ。執着が問題だ。
私達の執着が私達の現実になるのだから。
唯一サットサンガの中でこれを取り除くことができる。
Q:今ここで、何が真実か経験するのを助けて下さいますか?
思考と執着の茂みに隠れているのを止めることだ。その代わりそれを燃やしてしまいなさい。全ての人がこの茂みに隠れることを好むものだ。
Q:私のパートナーの中に幸福を見つけ出そうとする習癖に没頭してきましたが、これはもううまく行きません。
あなたに幸福を与える男は必要ない。そんな男はいないのだから。うんざりするに決まっている。今、あなた自身の真我を探し求めるときだ。なぜならマインドは過去の快楽に走るのをやめたからだ。
マインドは幸福が欲しいが、今までの幸福の源泉はマインドを満足させることは出来なかったので、ついにそれは破壊される。パートナーとの破壊的な経験を十分したのなら、あなたの場合がそうだがマインドは落ちつくだろう。
あなたがしてきたことは忘れてしまいなさい。
それが消えてしまったら、「今、ここ」にある幸福を勝ち取りなさい。
Q:私はあなたの臨在の恩寵に非常に感謝しています。私の全ての質問は、ほとんどが質問することなしに解答されました。しかし、すべての執着を取り除きたいという切望がまだあります。
唯一執着の全てを空にしたとき、あなたは美しい。マインドの中に何かの思考があるときは、過去の思考の墓場にいることだ。過去に執着している人は、マインドの醜さのためにその人自身も醜い。マインドが潔癖でないために過去の醜さに落ちてしまったのだ。
あなたが瞬間、瞬間に生きるなら、これが「美と愛」と呼ばれるのだ。
あなただけでなく全世界が外側への執着のために道に迷っている。それらの執着のなかでマインドに幸福と平和を与える執着があるのなら、それらを切り離す時機ではないのでその執着と一緒にいなさい。
しかし、あなたに噛みついて来る蛇をそこに見たなら、それを拒絶する時機だ。既に経験したことを繰り返して経験するのは無駄なことだ。火傷をすると知っていたら、再び火傷をする必要はない。このように火傷を起こす火を避けるように執着を避けなさい。
私は苦しみたくない。今生で幸福を勝ち取るのだという固い決心をしなさい。これが№1の決定だ。この決定を下したなら恩寵がやって来る。むやみに対象を追い求めて楽しまないことだ、それをやめなさい。これを「ここ」でやるときっとうまくいく。
マインドをハートの外側へ行かせないことだ。
Q:マインドが静かなときでさえ、ハートは緊張しています。私のハートは引き付けを起こします。
あなたが静かなときは喜びに満ちているべきだ。だから、ハートに「しこり」や引き付けを起こすならマインドは静かでないという意味だ。
この「しこり」は現在の「しこり」ではない。古い、非常に古い「しこり」だ。それはあなたの潜在意識の中へ入ってしまった。この「しこり」は誰かがあなたを虐待したためだ。あなたをよく騙したためだ。(笑い)
あなたはそれを忘れるべきだ。それを忘れてしまわなければならない。あなたを騙した人を思い出さないことだ。これが「しこり」を取り除く。思い出さないことで、この「しこり」を取り除きなさい。古いものは古い、過去は過去だ。
もちろんその出来事を忘れるのは難しい。しかし、現在の一日一日の出来事に集中して過去に戻らないことだ。試しなさい。拳を握るとマインドが過去の出来事に戻らない。拳を握って、歯を食いしばって、この決断でそれをやり遂げるのだ。さもないとこの人生を生きる価値がない。
この人生を楽しみなさい。自然は多くの美しいものを与えてくれた。私達はそれに心を開いていくべきだ。楽しむべきだ。いつも過去に戻っていく人は今ある人生の美しさを楽しむことはできない。
あなたは、「今、ここ」にいる。私達はあなたを助けねばならない。助けの必要な人を助けることは私達全ての責任だ。もし誰かが幸福でないなら、その人が好もうと好まずとも、私達は力ずくでもその人に幸福を与えねばならない。
Q:かって私が隠れることができた多くの場所が崩れ去って行くのを悲しく思っています。しかしまた、私は隠れることを止めたいので、それが起こって幸せでもあります。だから時々幸福で、時々悲しいのです。
時々これ、時々あれとはどういう意味かね? あなたが時々悲しいというのは、あなたの好きな人生の一つのパターンを持ちたいということだ。これはやめた方がよい、これはゲームだ。あなたに起こって来ることは起こらせなさい。何も起こらないなら何も起こらないままでよい。これが救いだ。
誰かがあなたを愛してくれると幸福で、そうでないと幸福ではないと言うのなら、あなたはいつも苦しまねばならない。愛すべき誰がいるのか?
人々は彼ら自身の興味の対象として人を愛するだけだ。人々があなたを愛するのは彼らの関心のためだけにすぎない。50年前にあなたを愛した人が同じように今から50年間あなたを愛するかね? これは時間の問題にすぎない。時間が正しいのなら、全ての人が友達であり続けるだろう。
しかし、いつも同じように滞まるはずがない。あなたは同じでも時間と共に全ての人が変わっていく。時間を止めることはできないし、時間はこの世界の全てを食いつくしていく。時間は一番の敵で誰もそのことを知らないでそれを愛している。
Q:時々…
ほら見てごらん。「時」という言葉を二度と使わないことだ。「時間」という言葉を全く、又は一秒でもよい、一瞬でもよいから使わないであなたは誰か体験しなさい。
いつも幸せでいられる秘密は、時間と仲良くしないことだ。時間は全ての人を殺す。聖者、賢人の全てはすでに殺された。だから時間について話さない方がよい。眠っているときは時間について話さないのでどんなに幸せでいられることか? これを「今」実践しなさい。
幸せでないときは、過去の人や概念に縛りついているということだ。過去は時間だ。過去に執着していると幸せではいられない。しかし、これが全ての人の習癖だ。関係性、世界の対象物の全ては過去に属する。肉体でさえ過去に属する。
しかし、時間について話さないなら、あなたは永遠に若いままだ。誰も、恐怖や死でさえも、あなたに触れることはできない。これを今から実践しなさい;マインドを過去の人や物や概念に行かせないことだ。
一瞬でよいからこれを試してごらん。そして「今」、あなたの真我を体験するのだ!「今」やりなさい、そして、あなたが幸せでないなら私に言ってごらん。マインドを過去の瞬間や、目や耳に漂流させないこと。そして私に話してごらん。
Q:どうしたら過去に溺れこまないでいられますか?
たった今、起こっている思考を見てごらん。思考の全ては過去に属する。過去に属さないものは何かね?
Q:ここにただ「いること」です。
「いること」はこの瞬間だ。しかし、時間を越えたこの瞬間にふさわしい言葉はない。これらの言葉が指さしているところを見つけなさい。真我を知るためには、名前、対象物、人をマインドから取り除きなさい。どんな人についても考えないこと!何が見えるか言ってごらん?
Q:私のマインドの中にはいつも対象物があります。何が私を「自由」から遠ざけているのですか?
過去の何かにしがみついているからだ。過去にしがみつかないなら、「いつも自由だ」と分かる。過去にしがみついていることが、「いつも自由である」と知ることを妨げているのだ。分かるかね? 同意するかね?
一度でよいから、ラクナウで過去の概念や関係の全てから自由になるのだと決心してごらん。ほんの一秒でよいから。これにあなた自身を与えなさい。そうすると、「いつも自由であった」ということが分かる。