「真理のみ」 (原題 「THE TRUTH IS」)
~SRI H.W.L.POONJA
崎山綾子翻訳
第9章 世界は幻想 ☆Part3
(サイト管理者より・・・・画面構成の都合上、章全体を複数ページに分割して掲載します。用語解説は各ページ末に収録)
前ページ(Part2-c)からの続き・・・・
マインド:幻想の動き
マインドは強烈なパワーだ。
「私」という思考、ほんの一つの思考から、
すべての顕現を引き起こすからだ。
この思考を見つめないと、すべては実在しているように見えるが、
これを見つめたら、顕現は消え去る。
マインドはドラッグだ。
それはあなたの本質からあなたを連れだして、
二元性の世界にトリップさせる。
マインドは限定された意識として現れる
意識が条件づけされるとマインドとなる。
名前と形が想像上の条件付けだ。
ただのマインドの条件付けの中でお互いを知ることはない。
マインドが空っぽで、純潔で、波が立っていないとき、
お互いがいつも知り合っていたと分かる。
服を着るようにマインドを身につけなさい。
マインドは欲望であり、過去であり、墓場であり、
名前と形であり、一時的であり、説明する事ができる。
「私」は波であり、マインドであり、サンサーラであり、欲望であり、傲慢さであり、
邪悪さであり、混乱であり、蛇であり、ロープでないものであり、
顕現のすべてである。
地獄を創り出すには、マインドが外側に向かって
「私は肉体だ」と言うことだ。
天国を創り出すには、マインドが内側に向かって
「天国は内にある」と知っていることだ。
内に向かったマインドは、その源泉を見て決して戻っては来ない。
なぜなら、あなたは一番愛するものと一緒にいるものだから。
条件付けされた意識としてのマインドは両岸をもった河のようなものだ。
「私は河だ」という考えは、意識の海を実現したとき、死んでしまう。
Q:マインドに関していくつかの質問があります。マインドとは何ですか。
思考の集まりだ。
Q:マインドの実体はなんですか?
マインドを私に見せてごらん。そうしたらその実体を言ってあげよう!(くすくす笑い) それを見せることができないのなら、あなたはそれを持っていないのだ。それを見つけることができないのなら放って起きなさい。
Q:どのようにしたらマインドは永久に消えてしまうのでしょうか?
まず最初に(くすくす笑い)それは、そこにないのだ!! 現れて来ないものをどうして消せるのかね。マインドとはあなたの欲望にすぎない。欲望があるとき、マインドがある。欲望がないとき、マインドは全く存在しない。マインドと欲望の間には何の違いもない。
これを試すには、一瞬どんな欲望も持たないことだ。欲望の一つ一つは過去に属する。一瞬どんな欲望も持たずに、あなたは誰か言ってごらん。
Q:何もありません。
何もないことは、大変よい母親だ。彼女と一緒にいなさい。そうすると彼女の美と愛を見つけるだろう。
Q:世界で活動するのにマインドを必要としないのですか?
あなたが世界にいようがいまいが、すべてのビジネスは続いていく。あなたが去った後もすべては続いて行くだろう。その続いて行くことにあなたの本質は何の関係もない。あなたの肉体とマインドがこの続いて行くことの一部なのだ。それは続いて行くだろう。続いてきたし、終わることなく続いて行くだろう。
それはすべて想像なのだから、それを止めることも変えることもできない。それは蜃気楼の川のように、それに向かって進めば進む程、それはあなたから遠ざかって行く。水は得られずに反対にもっと疲れるだけだ。
しかし、賢明な人は蜃気楼を追いかけることはない。このサンサーラが蜃気楼だ。誰がサンサーラで満足するのかね? すべての人が渇いている。サンサーラが彼らの渇きを癒やしてくれると考えている。
しかし、サンサーラは蜃気楼なのだから、喉の渇きは満たされることはない。少数の人がこれを知って、木の下で静かに座って楽しむだろう。
Q:もし私がやり手でないとしたら、誰がやり手ですか?
マインド、あなたの思考、「私がそれをやりたい、私はそれが欲しい、私はこれに執着している。」これがトラブルだ。あなたはやり手ではない。やり手は、あなたのマインドの欲求を満たそうとする意図だ。どんな意図も持たないことだ。悟りや平和への意図も含めて。
ほんの一秒間でよい、何が起こるか見てごらん。あなたは美しくなるだろう。私はいつもこれをすべての人に与えようとしているが、誰もこれを受け取らないで、次の質問に飛んで行くだけだ。
あなたは「ストップ」と言うべきだが、過去に依存していてそれが言えない。これらの質問のすべては過去からやって来るからだ。だから、幸福でありたいなら、悟った王がしたようにすべてを捨て去りなさい。
ある王が夏に宮殿の屋上で眠っていた。彼は二人のクイーンにはさまれて眠っていた。何という幸運だ!(くすくす笑い)そのとき、彼は二羽の鳥がさえずりながら満月を横切って飛び去って行くのを目にした。
彼は裸で起きあがって宮殿を去った。なぜならその瞬間の美しさは、クイーンや宮殿や王国やダイヤモンドと比べものにならなかったからだ。その美しさと一緒にいなければならないと思ったからだ。彼は森の中に消えて行った。
彼は宮廷を去って菩提樹の木の下に座った。彼はすべてを拒否し、真理への強烈な欲望のみで「それ」を見つけた。彼は過去のすべてを拒否した。
2600年後の今、私達は彼の美しさをいまだに憶えている。私達は自分の父や祖父のことは憶えていないが仏陀のことは憶えている。