ギリプラダクシナとは、聖アルナーチャラ山の周囲13・5キロを巡礼して歩く・・という古来より伝わる行為であり、「行法的」な要素もあります。
ラマナ・マハリシも身体が壮健な頃までは毎日のように歩かれていたそうですし、彼の元に集う信奉者に対しても熱心に勧めていました。
「ギリ・プラダクシナは歩く瞑想である」・「ギリプラダクシナほど良いものはない、それだけで充分だ」という言葉も残されています(その一方で御山の頂上に登る事には殆ど言及がなく、御自身も54年のアルナーチャラでの生活のなかで頂上に登られたのは2回だけとも伝えられています)。
さて近年では映画の影響もあって?「満月の日にギリプラダクシナをすると願望が成就する・福運が来る・・?」という理由で、毎月の満月にインド各地から大巡礼団が押し寄せるようになりました。あの04年12月の「スマトラ沖大地震による大津波」は満月の翌日早朝でしたが、前夜にアルナーチャラに巡礼に来ていて命拾いした沿岸周辺地域住民は少なくないはずです。
大祭最終日が満月にあたることになるので、相乗効果で一年で最も大規模なギリプラダクシナ大行進となります。
この場合は「行法・瞑想」ではなく、「楽しい宗教的大イヴェント」としてのギリプラダクシナです。
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この時期はタミル地方は雨季にあたり、御山が雲に隠れる事もしばしばです。 日本の梅雨時のように、一日中しとしとと降り続くこともあります。 巡礼さん達の為にも、出来るだけ良いお天気であって欲しいのですが・・。 |
大巡礼団が来る、ということは露店商人達にとっても稼ぎ時! 巡礼路沿道には様々な出店が並び犇めき合います。 外国人には??な物もありますが、冷やかしで見て歩いても楽しい。 |
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道路を埋め尽くす怒涛の行進!御山全体がびっしり取り巻かれてしまう状況です なんだか「インド人バター」が出来そう・・というギャグは「ちび黒サンボ」を覚えている方にはお分かりの事でしょう(笑) |
後ろからもぞろぞろ押し寄せます、立ち止まるのは危険! この人波から離脱するのもかなり苦労します。 |
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巡礼者の密度の具合が解かるでしょうか?これが延々と続きます。 |
殆どの巡礼者は裸足で歩きます。飲み食いしながらなので地面はゴミだらけ・・・ サンダルを履いていてうっかり後ろの人に踏まれて脱げてしまっても回収不可能。 実際翌日歩くとサンダルの片方が結構落ちています(笑) |
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夜の様子です。 昼はまだ序の口で、満月が昇ってからが行進のピークを迎えます。 |
普段外国人が夜1人でギリプラダクシナするのはあまり勧められていませんが、 この日は大丈夫!道にも絶対迷わないですしね。 ただし女性は、ほぼ確実に「痴漢」に触られますのでご注意を! |
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昼よりも更に人の密度が濃くなってきているのがわかるでしょうか? 場所によっては「押し合いへし合い」状態になります。 |