「真理のみ」 (原題 「THE TRUTH IS」)

 

~SRI H.W.L.POONJA

崎山綾子翻訳

 

 

 

 

第11章 精神修行について:存在は修行で達成できない ☆Part2

 

 

(サイト管理者より・・・・画面構成の都合上、章全体を複数ページに分割して掲載します。用語解説は各ページ末に収録)

☆Part1☆Part3

 

 

 

 

 

 

 

 

前ページ(Part1-d)からの続き・・・・

 

 

偽のグルという罠


 

  今は*1カリユガの時代だ。悪魔でさえ教師として生まれ変わって、あなたを間違った道に導いて行く。

  これらの悪魔によって破壊される人々がいるに違いない。

  グルをテストしなければならない。
  グルの系統を見て、グルをテストしなさい。
  それは非常に重要なことだ。
  その教えによってグルをテストしなさい。
  真我探求なしでは教えなしと同じことだ。
  真我探求を教えない全ての教師は避けるべきだ。
  あなた自身の顔を直接見つめることが唯一の教えだ。
  説教師は暗闇だけを話す、暗闇の理解とそれを取り除くことを話す。
  しかし、暗闇はないし、理解することもない、あるのは光だけだ。

  グルが「私は悟りを得た」と言うとき、
  それはエゴが悟ったという意味で近寄らないことだ。
  これを言う西洋の教師達は説教師だ。
  探求者にもっと無駄を担がせる為に本を書き、
  多くの生徒を引きつける。
  しかし、カリユガでは群衆が引き付けられるものは偽りだ。
  真理と真のグルは無視される。
  一秒間以上教師と生徒が一緒にいたなら、
  両方とも地獄に落ちるのだ。

 

 

Q:確かな覚醒の後でさえ、人々は堕落して迷いに落ちるというのはどうしてですか?


 

 目覚めた人は迷いに落ちることはない。迷いと堕落の全てはマインドから起こるのだから。迷いが起こるのなら、「降伏」がこれに対する唯一の治療だ。あなたがやり手だと考えるなら、これは堕落だ。高い意識に、真我に明け渡しなさい。そうすると堕落はあなたの近くにやって来ることは出来ない。

 あなたは「私は『それ』だ」の経験をしたのだから、「それ」を信じているなら「疑い」つまり「私」という思考は現れないはずだ。「疑い」はマインドからやって来る。マインドは過去にすぎない。過去はこの現在の瞬間に入って来ることはできない。

 

 

Q:それを知ることなしに究極の真理の状態に確立しているということはありえますか?


 

 もちろん、これは全ての人にとって真実だ。全ての人、全ての存在が究極の真理の上に確立している。しかし彼らはそのことを知らない。彼らが「それ」を知らないのは、知ろうとしたらマインドを通して知ることになるからだ。

 自分は究極の覚醒を得た人だと「知る」にはマインドを使わなければならない。しかしこの為にマインドを使うということは、それについて疑っているということだ。

 マインドそのものが疑いだ。マインドのもう一つの名前が疑いだ。疑いがないとき、マインドはない。マインドがないとき、疑いはない。


  気づきはマインドを越えた所にある。
  マインドを遙かに越えている。
  マインドは疑いと恐れと心配を与えて、
  マインドを越えた「それ」を気づかないようにする。
  マインドの役目は、人を暗闇に、過去に閉じこめて置くことだ。
  マインドのないところには時間も過去もない。
  これが究極の真理だ。


 ただ本を読んでいるだけでは充分ではない。できることなら、疑いを拭い去ってくれる人を見つけることだ。しかしほとんどの教師はドグマだけを与えて、真の教えを持たない説教師だ。

 この手の説教師のほとんどが西洋に行きわたっている。多くのインド人の説教師はアメリカで茸のように増えてビジネスをしている。彼らはビジネスマンで、教えるべきことを何も知らない。

 これらの教師や説教師はサットグルではない。サットグルは教えることも与えるべき方法も持たない。サットグルは直接、内なるあなたの真我を明らかにする。

 

 

Q:数多くの教師達に裏切られる前に持っていた、精神世界への旅に対する信頼をどのようにして取り戻すことができますか?


 

 あなたは誕生と死の輪廻から自由であるということを知るためにこの世に生まれてきのだ。これが第一の目的だ。

 あなたは市場では不良品を買わないように注意する。それなら、あなたの命を危険にさらすとき、なぜ注意深くしないのかね? どうしてあなたの人生を危険にさらすことができるのか? 

 まず最初にあなたの教師をテストすべきだ。どんな系統に属するのか?過去に逆のぼって調べなさい。彼の教師は誰か? 注意深く調べなさい。

 インドでは子供の結婚相手を見つけるのに相手の両親の七世代にも逆のぼって調べるのだ。美しい言葉や教えを聞いただけで、あなたの人生を売るものではない。

 立派な言葉が欲しいのなら大学教授に会いなさい。彼らは聖人や賢人よりもうまく表現することが出来る。あなたの魂を不確な人に売ることは出来ない。

 だから教師をテストする全ての権利がある。教師の美しい、甘い言葉に惑わされないことだ。もし、ハートが彼を受け入れているのなら、それが分かるだろう。

 大きい、美しいアシュラムに騙されないことだ。教えはセメントやレンガや鉄の竿から得られるのではない。本当の教師はいつも木の下で教えたものだ。壁から何を得ることができるかね?

あなたの「ハート」が教師を受け入れる。あなたではなく、エゴではなく、マインドではなく、あなたの意識でもない。

 その人と一緒に座りなさい。ハートがその人に献身するなら、そのとき彼があなたの教師だ。教師は生徒から何も要求しない。彼はあなたがすでに平和で、美で、愛だと見ている。

 あなたから得る私の報酬はあなたが幸福であるのを見る喜びだ。それが全てだ。授業料なし、寄付なし。これが私の忠告だ。

 

 

 

 

次ページ(Part3)に続く

 

 

 

 

 

用語解説

 

*1カリユガ 暗黒の時代

 

 

 

 

 

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