アシュラム手配による送迎タクシーについて
サイト管理人への問い合わせの中では、インドに到着後のアシュラムへのアクセスについての内容、とりわけアシュラムへの「送迎タクシー手配依頼」に関するご質問の頻度が多いように思われます。
直接お会いしてあれこれお話しする「ラマナ・ミーティング」の際にも、この「アシュラム手配による送迎タクシー」についても詳しくご説明しておりますが、ここであらためてその概要を説明します。
基本的な前提として・・
日本からインド入りしてそのままティルヴァンナマライへ直行する場合、最寄となるチェンナイもしくはバンガロール空港へのフライトを利用することになりますが、現状では日本からこれらの空港への「直行便」はありません。
ということで必ずどこかで乗り換えて来るわけですが、乗り継ぎ地で1泊するケースを除くと殆どの場合は空港到着が深夜時間帯(22時半~24時過ぎ)となります。
全体の旅程にある程度の余裕がある場合は、チェンナイやバンガロールのホテルで1泊する・・・方が身体的にはかなり楽なのですが、1週間程度の短期の場合はその1泊がちょっと勿体ない感じではあります(帰国便出発時間の都合で前泊にならざるを得ない場合もあるだけに)。
さて別ファイルで紹介したようにチェンナイやバンガロールからティルヴァンナマライまでは路線バスも利用できかなり安価なのですが、空港からバスは出ていないのでバスターミナルまで移動する必要がありますし、路線バスでの移動はそれなりに「インド慣れ」した旅人でないとかなりシビアなものがあります。
そして日本との時差は3時間半・・インドでの24時は日本時間では午前3時半です。
身体の方は日本時間のままなので、飛行機の長旅のあと更に4~6時間もの陸路移動がいかにしんどいか?ということを、若い方以外は考慮する必要があるでしょう・・日本の自宅や前泊のホテルなどを出発してからアシュラム到着まで下手をすると、「実質丸一日近く横になって休めない」という状況になるわけです。
そして仮に頑張ってどうにか路線バスでアルナーチャラに着き、アシュラムまでたどり着いたとして、未明~早朝の時間帯ではアシュラムのオフィスが閉まっていますのでどうにもなりません(これは一般のタクシーで到着しても同じですが)。
しかしこの「アシュラム手配タクシー」の場合は、ゲストが未明に到着することをアシュラム側は事前に分かっているので、運転手なり門番なりが用意された「ゲストルームの鍵」を預かっています・・・というわけで、到着したら事務手続きなしですぐにゲストルームに入って休むことが可能です。
「滞在の事務手続き(「アシュラム滞在許可のプリントアウト」・「パスポートサイズの写真」・パスポートを用意して下さい)」は、朝食後にオフィスが開いてからやりに行きます。
・・・というのが最大の利点となります。
前夜ホテルに一泊してお昼頃に出発した場合(宿泊先にアシュラムタクシーを手配して迎えに来てもらうことも可能ですが)、アシュラム到着は夕方位になりますので、半日ぐらい「時間が稼げる」ということになるわけです。
これは短期滞在の場合はかなり有意義なものとなるでしょう・・・しかもこのタクシー料金はチェンナイやバンガロールのホテルで1泊するのと大体同じような金額です。
前置きが長くなりましたが、以上のような理由で訪問の際には(とりわけインド慣れしていない中高年世代の方には)、
「アシュラム手配のタクシー」の利用をお勧めします。
手配の段取り
この「アシュラム手配タクシー」の利用は「アシュラム滞在許可を得たゲスト」が対象となりますので、先に「滞在許可申請」の手続きをして下さい。
そして手配の依頼のタイミングですが、出発1週間前ぐらいの時期が目安です。
あまり早い時期に手配すると、それを記録するのを忘れられている?という「インド的ミス」もごく稀に発生しますし(笑)、何よりもタクシー料金がその間に値上がりする場合もあって、支払いの際にトラブルになる可能性もあります。
というわけで、出発1週間前あたりに、アシュラムからの「滞在許可メール」に返信する形で手配を依頼します。
必須事項(もちろん全て英文での記述となります)
・到着(ピックアップ)日時
深夜時間帯になるケースが殆どなので、表記に充分注意して下さい・・AM・PMを必ず付けるか24時間表示にすること。
・迎えに来てもらう場所
チェンナイあるいはバンガロール空港ですが、国際線か国内線(インド国内で乗り換える場合)かを明記した方が良いでしょう(到着ロビーが異なるため)。
宿泊先に来てもらう場合はホテルの名前と住所です。
・フライト便名
これは必須ではありませんが、搭乗するフライト便名を知らせておくと仮に到着が遅延した場合でも運転手がその状況を把握できる・・ので、念のため知らせておいた方が何かと都合が良いでしょう。
・エアコンかノンエアコンか?
インド特有のサービス形態なのですが、移動中にエアコン(冷房)を使用するかしないか?で料金が異なります・・・もちろん使用する方が値段が数百ルピーほど高くなります。
どちらにするか?・・・はケースバイケースですが、酷暑季(3月下旬~6月過ぎ頃)以外の時期であれば特に冷房の必要は無い・・・ように感じます、結構ガンガン冷やしてくるケースも多いので返って身体的にきつかったりします。
ただしノンエアコンの場合は窓を開けたまま走る・・ことになりますので、びゅんびゅんと風に吹きさらしになる・・ことが多くなりそれが気持ちが良い場合もありますが、インドでは排ガス規制が進んでいないのと郊外では土埃が凄かったりもしますので、それで喉を痛めて風邪をひくことになったり・・というケースもままあります(笑)
これらの項目を書いた上で、「料金がいくらになるか?」を質問する一文を書添えて送信します。
折り返しアシュラムから手配を了解した旨と、料金提示のメールが届きます・・・必須ではありませんが、そのメールも一応プリントアウトして所持して行く方が「料金支払いの段階でのトラブル回避」には有効でしょう。
料金の目安
・チェンナイ空港
2900ルピー(約5200円)ノンエアコン 所要時間約4時間
・バンガロール空港
4800ルピー(約8500円)ノンエアコン 所要時間約6時間
宿泊しているホテルへの送迎は、チェンナイ市街は空港から見てアシュラムと逆方向になるので、空港までの場合より高くなり、バンガロール市街は逆に空港より手前なので安くなります。
前述のように、エアコン車両の場合はそれぞれ数百ルピー加算されます。
この値段は2015年12月現在の価格です。結構変動が多いので手配の際にあらためて料金を確認するようにしてください。
現地での注意事項
このアシュラム手配タクシーの料金の支払いは、アシュラムに到着した時点で運転手に現地通貨(インドルピー)で直接支払うことになるため、空港到着時に外貨両替ブースにて必要金額を用意する必要があります。
またラマナアシュラムまでの所要時間はチェンナイ空港からは約4時間・バンガロール空港からは約6時間ほどかかりますので、飲料水の用意と共に、女性の場合は特に「トイレでの用足し」をしておいた方が宜しいでしょう。
・運転手との合流
預けた荷物をピックアップして税関を抜けると「到着ホール」となり、大勢の出迎えのインド人が待機しています。
インド入国自体が初めての場合、ここでの光景がなかなか強烈な印象をもたらすことでしょう・・・北インドに比べれば随分ましなのですが気圧されてまごまごしていると、「どうしたんだ?」「タクシーは用意したか?」「乗り場はこっちだ」云々と親切そうにアプローチしてくる輩がいますが、
こやつらには一切関わらず明瞭に「NO!」と答えて振り切って、
(頼みもしないのに向こうから親切を押し売りしてくる連中は一切無視すべし・・というのがインド旅の重要な基本セオリーです・・これについうっかり応じてしまうと必ずトラブルになる・・笑)
落ち着いて慌てずに下記写真のような(これは実物の一例ですがデザインが異なる場合もあります)、「ラマナアシュラムから手配され、訪問者の名前を明記してある」サインボードを提示している運転手・・を確実に自分の目で探してください。

無事に運転手と合流できるか不安に感じる方もあるでしょうが、運転手の立場からすれば「依頼したお客さん」を見つけてティルヴァンナマライへ戻らないと「全くお金にならない」わけですから、飛行機の到着が遅れても必ず待っていてくれます。
運転手自身の休憩のために、途中何度かドライブインのような店に立ち寄ります・・・大概の場合「一緒にお茶はどうだ?」と聞かれますので応じてもいいし、面倒ならば車内で寝たまま待っていても構いません。
この休憩場所でのトイレ設備はあんまり期待できない・・のが普通です、ちなみにお茶など一緒に飲んだ場合の支払いは「運転手の分」も客が払う・・ということを運転手はかなりの確率で期待しています(笑)ので適切に対応してください。
・チップ
基本的にはチップは不要なのですが、やはりそこはそれ運転手はかなり期待しています(笑)。
というわけで外国人としては、100ルピー~200ルピーほどを料金支払いの際に足してあげる・・のが相場です。
帰国の際のタクシー手配
前日までにアシュラム・オフィスにて申し込みます。
来るときに乗った運転手の印象・対応が良ければ、同じ人をリクエストできますが、スケジュールの都合もあり必ずしも叶えられるわけではありません。
特に希望がない限り、宿泊している部屋の近くまで来てくれます。チェックアウトの際には部屋の鍵の返却を忘れないように。フライトの時間帯によっては深夜~早朝に出発するケースもありますが、その場合は門番に鍵を返却します。
往路ではアシュラムタクシーが断然おすすめですが、帰路についてはアシュラム周辺に多くのエージェントがあってそこでもタクシー手配が可能であり、店によっては料金も若干異なります・・・ので、こららの店で頼むことも可能です。
これらの店での手配の場合、料金支払いは必ずしも到着後に運転手というパターンではなく、予約の段階で店に支払ってレシートを発行してもらいそれを運転手に提示する・・・というケースもありますので、予約の際に必ず確認してください。