「真理のみ」 (原題 「THE TRUTH IS」)
〜SRI H.W.L.POONJA
崎山綾子翻訳
翻訳者前書き
シュリ H.W.L.プンジャ・・・1910年に現在のパキスタンにあたるパンジャブ地方に生まれ、
彼が8才の時、真理の直接体験をし、1944年に彼のサットグルであるシュリ・ラマナ・マハルシに出会う。
その後しばらくして彼のマスターの現存の前で真我を実現する。所帯持ちとしてそのまま仕事に従事し、1966年に引退するまで大家族を養い続けた。ガンジス川ほとりでの生活や世界旅行の後で北インドのラクナウに定住する。
彼は彼を愛する人々から「パパジ」(ヒンディ語で父の尊称)と呼ばれ、インドはもとより世界中からやってきた真理の探究者に測り知れない愛と英知を分かち与えた。
彼の死1997年9月6日、以前も以後も彼の現存とダイナミックな伝達力で、数え切れない人々が自分の本性に目覚めていった。
「真理のみ」は1990年〜1996年にかけてラクナウでおこったサットサンガでのパパジと探求者との驚異的な対話を集録したもので、彼の教えのエッセンスが凝集されています。
その単純明快さ故に困難な彼の教えは、究極の無に定住した人の絶対的権威をもって湧き出る英知であり、その言葉は禅マスターの一喝にも匹敵します。
真理は言葉で言い表すことはできないものとして、彼はそのエッセンスを愛を通して、沈黙を通して一人一人の探求者の頭にではなく、ハートの中に植え付けていきました。
このエッセンスは仏陀の「色即是空、空即是色」、インド哲学の「*1アドバイタベータンダ」、禅の「無」の境地と、全く何の変わりもないものなのです。
頭を空っぽにして静かにしているだけで、直接ハートにその理解が起こるのです。
「それ」が、「それ自身で」、「それ自身」の、姿を現すのです。苦しみ、生と死の輪廻から解放され愛と平和と至福の中で、初めてあなたは生きることができるのです。
最も画期的なパパジの教えは、「自分自身を知るのに修行・瞑想は全く必要ない」と断言して妥協を許さないそのアプローチなのです。
それが現にサットサンガでどの様に実現していったか?・・・は全く驚異という他はありません。
悟りは「世を捨て修行の道で達成されると言う概念」を完全に打ち破ってしまったからです。
真理は今ここに!! パワフル サットグル パパジは今もライオンのように吠え続けています。
この本の中でたとえ一人でもその叫び声を聞いていただけたら、この本の役目は果たしたと同じです。
そして真理への欲求が湧き上がってくるのなら、後はそのライオンがあなたの面倒を見てくれるでしょう。
私はそれを約束して止みません。
だから熱望しなさい! 熱望することなしに真理を実現することはできないのですから・・・。
1998年11月20日
用語解説
*1アドバイタ 一元論を説くインド哲学、最終的知識、個的な魂のブラーマンと同一化すること
翻訳者略歴
日本名:崎山綾子
1947年に生まれる
1978年〜1985年 OSHO
RAJENEESHIの臨在のもとで過ごす
1993年〜1997年 インド・ラクナウでSRI
POONJAJIの御足のもとで過ごす
師からSHUNYA(シュンニャ)の名前をいただく
1998年”THE
TRUTH IS” を翻訳する
2000年〜 インド・テイルヴァンナマライに定住、以後SRI
RAMANASRAMAMで奉仕の生活を続けている。